日々の読書日記

読書の忘備録です

2021-01-01から1年間の記事一覧

51回目「アメリ」(ジャン=ピエール・ジュネ監督)

『アメリ』は、当たり前だが「アメリ」という名前の女性が主役の映画だ。 『アメリ』は公開当時、一大ブームになったらしい。詳しくは知らないのだが、アメリのファッションを真似したり、生活スタイルを真似したり、劇中でアメリが食べるクレームブリュレが…

50回目「カンガルー・ノート」(安部公房:新潮文庫)

『カンガルー・ノート』を最初に読んだのは中学生の頃だ。途中から意味が分からなくなり、読了するのが苦痛だった記憶がある。その後、安部公房の小説は『砂の女』『他人の顔』『飢餓同盟』『箱男』『燃えつきた地図』などを読んだ。これらは、『カンガルー…

49回目「ラストエンペラー」(ベルナルド・ベルトルッチ監督)

半藤一利の追悼という訳でもないが、『昭和史 1926-1945』(平凡社ライブラリー)を読んでいる。その最中に観たのが、ベルナルド・ベルトルッチの『ラストエンペラー』だ。映画の主役である愛新覚羅溥儀は、『昭和史』の最初の方に紹介される。『昭和史』は、…

48回目「ムカデ人間」トム・シックス監督

観る前は「どうせクソみたいな映画だろうなぁ」と高を括っていたが、見終わった後、「意外と面白かった」と思ってしまった。ただ、この手の映画の場合「意外と面白かった」というのは褒め言葉にはならない気がする。或いは、一番言って欲しくない言葉なので…

47回目「死の家の記録」(ドストエフスキー著 工藤精一郎訳:新潮文庫)

囚人の生活とか刑務所内の環境とかは、一般人にはなかなか触れる機会がない。時折、囚人に対する虐待や暴行、さらには、それによる囚人の死亡などのニュースを耳にすることがある。その度に、刑務所という場所に対して負のイメージを持ってしまう。ニュース…

46回目「銀河」(ルイス・ブニュエル監督)

ブログは最低でも月に3回は更新しようと思っている。だから、月末近くになっても2回しか更新できていなければ、けっこう焦る。別にノルマがあるわけでもないし、自分の人生においてブログを書く必要性など特にないのだが、毎度の如く「早く書かなければ」と…

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戯曲を書きました。それを上演して頂くことになりました。 劇作家の川村毅さん率いるT Factoryさんの企画で、<2020年の世界>をテーマに沢山の劇作家が書いた戯曲を上演しようとする試みに「劇作家」として参加したのです。 演出は川村毅さん、赤澤ムックさん…

45回目「アメリカン・ビューティー」(サム・メンデス監督)

監督のサム・メンデスは、『1917命をかけた伝令』が昨年のアカデミー賞にノミネートされた。しかし結果は、作品賞も監督賞もポン・ジュノの『パラサイト 半地下の家族』だった。この結果には納得できる。『1917~』も面白いとは思うが、両者を比べるとやはり…

44回目「マイナス」(山崎紗也夏(旧・沖さやか):ヤングサンデーコミックス)

この漫画を読んだのは4年ほど前である。スーパー銭湯に行った際、休憩室の漫画コーナーに置いてあった。シンプルなタイトルに興味を引かれて、手に取って読んでみた。全部で5巻だったと思うが、一気に読んだ。自分の性格から考えて、面白くなければ、スーパ…